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11・25全国集会、170名が参加し成功しました!

ムダな公共事業・談合を撃て、空港つぶせ!第6回反空港全国集会模様
■静岡労政会館大ホール

 


 静岡県は静岡空港建設にむけて土地収用委員会による公開審理を20065月から開催した。審理は本体部分と周辺部分の2部に分かれてすすむことになったが、10月には本体部の審議が権利者の抗議のなかで終了され、同月、収用委員会は周辺部の審理で権利者の意見表明がすすめられているにもかかわらず、本体部(畑)の収用を採決した。収用委員会は空港建設を前提とし強権的かつ不公正な運営に終始している。裁決によって、12月には空港滑走路予定地の中央にある畑部分、1月にはその近くのオオタカトラストの山林部が明け渡しの期限を迎える。明け渡し拒否に対して、静岡県は強制執行を行う構えである。
 このような緊迫した情勢のなか、1125日に静岡市内で第6回反空港全国集会とデモが開催され、翌日には全国から参加した市民による静岡空港現地の調査がおこなわれた。この集会には170人が参加した。
 集会では、空港はいらない静岡県民の会からの挨拶の後、市民団体・政党からのメッセージを受けた。報告では、鎌田慧さんが、土地の強制収用は前近代的強権国家のやり口であり、広範な闘いで阻止していくことを呼びかけた。また、沼津鉄道高架事業反対運動の加藤さんからは運動報告と市政への選挙戦への取り組みが紹介された。反空港訴訟弁護団の阿部弁護士は収用委員会と事業認定取り消し訴訟での論点を紹介した後、浜松のNO!NO!バンドが『おいで一緒に・坂部』を歌った。
 続いて、集会では石垣島・成田・羽田・関空・北九州など全国各地からの報告と静岡の権利者の抵抗の意思表示がおこなわれた。

新石垣島空港建設問題では、東京の八重山白保の海を守る会の生島さんが、新たな陸上での建設の動きと土地強制収用を狙う沖縄県の動向を紹介し、土地共有の取り組みを呼びかけた。
成田空港問題では三里塚じゃがいもの会の大原さんが、40年の抵抗のなかでの誘導路の北伸の動きと強制収用を謝罪させてきた農民の抵抗を紹介し、アジア民衆との交流などの新たな展開を提起した。
 羽田拡張問題では羽田空港を監視する会の大道寺さんが、猟師町を米軍が占領することによって空港ができた歴史を示し、クレーン船が巨大なために拡張工事がすすまない実態を紹介した。さらに環境の視点から飛行機の需要抑制を課題とすべきことを提示した。
 関西空港問題では泉州沖に空港をつくらせない住民連絡会の根本さんが、さまざまな約束を反故にしてきた推進側のバラ色のイメージを批判し、想定外の地盤沈下に苦しむ実態と2本目の埋立工事の現状、イラク派兵に使われてきた経過を示した。
 新福岡空港ストップ連絡会の牧さんは、今年3月に開港した北九州空港では過大な需要予測の嘘が明らかになったこと示し、新空港建設が有害無益であり、権力の利益でしかないことを語った。
 最後に静岡空港強制収用予定地の地権者4人が登壇して、「ジャンバルジャンの姿を思い起こし、渾身の力を持って闘いたい」
(桧林)、「
12月19日には畑、110日には山林の明け渡し期限となったが、これからの支援とともに反対運動をすすめる」(松本)、「茨の道を迷いながらきたが、自身を持って反対を言えるようになった、人として譲れないものがある」(村田)、「計画そのものが欺瞞、嘘とでっち上げとごり押しが公共の利益を語っている、自分らしく生きるために闘わざるをえない」(大井)とつぎつぎに決意を述べた。

 集会は、県民合意なきこの空港建設に対し、強制収用にともなう支払金を受け取ることなく現地でのたたかいをすすめることを確認し、集会決議を採択して終わった。
 集会後、晩秋の暗闇に輝く静岡市街の明かりのなかをデモ行進し、市民に対し「静岡空港反対」「土地の強制収用中止」を呼びかけた。デモ行進を拍手で迎える市民の姿もあった。
 政治的利権による誘致、ゼネコン奉仕の建設、赤字必至とその県民負担の増加、自然破壊など、この第3種静岡空港には多くの問題点がある。でたらめな政治的誘致と政治暴力の中で、信念を貫いてきた地権者は「この静岡県、日本を変えよう」「おかしいものはおかしい」と不屈の想いを力強く語った。集会決議では「生活の中に民主主義を獲得する」ためにも「静岡空港廃絶」への共同が力強く呼びかけられた。
(共有地権者T)


●反空港全国集会決議


 20年にわたる静岡空港反対の闘いがいま急を告げ、静岡県当局による土地収用・強制代執行攻撃が始まろうとしている。ムダな大型公共事業をめぐって、談合や裏金や賄賂に手を染め、県民・国民の血税を食い物にしてきた根深い行政腐敗と、政・宮・業の癒着構造がいよいよ鮮明になっている。福島・和歌山・宮崎・大分などの各県知事の犯罪は氷山の一角でしかなく、静岡空港建設においても事情は変わらないであろう。一連の談合・裏金問題の発端となった水谷建設が、大手ゼネコン「鹿島」「大成」の第一次下請けとして入り込んだこの空港工事落札率は、平均95パーセントという異常な高さを示しているのである。
 二度の開港延期を重ね、社会的必要性がきわめて疑わしいがゆえに県民合意を永久に得られることのない静岡空港事業は、かえってそのために強権発動を余儀なくされる局面に行きついてしまった。
 それに封して、空港反対を貫く地元地権者を中心に、県内外に広がる1700人を超える土地共有者と立木所有者らは、収用裁決の却下を求め、県収用委員会審理に踏み込んで闘った。

 住民参加ならぬゼネコン参加から始まり、民主主義を踏みにじりながら既成事実のみを積み重ねてきた事業の実態をつぷさに検証し、起業者(県)側をはるかに凌駕する主張を展開した。にもかかわらず、収用委員会は10月6日に空港本体部の審理をわずか5回で終結し、11月8日には許し難い収用裁決を行った。きわめて異例なスピードであり、形式的で外形的な判断であって、静岡県がねらう09年開港スケジュールに合わせた裁決と断定せざるを見ない。
 しかし、収用委員会がどんなお墨付きを与えようと、開港の前に横たわる数々の難問ー例えば需要が見込めないことに基づく路線と就航会社の不透明さ、空域調整問題、民間運営会社の不採算と公費による穴埋め問題などなどは一向に解決の方向さえ示されていないのである。われわれはここに、土地収用攻撃を断じて許さないために裁決取消を求めて行政訴訟に取り組む覚悟を固めるとともに、県内外の強い支持のもとに新たな闘いに臨むものである。
 また、開港はしたものの予想を大きく下回る利用客に低迷する神戸や新北九州空港、依然として実績の上向かない関空や中部国際空港など各地の空港は、既設・新設を問わず大問題を抱え、国民全体の現在と将来に巨大な負担もたらし、またそれぞれの自治体を財政破綻状態に陥れようとしている。これらのムダで有害な公共事業に対抗して問うわれわれの大義は、なによりも地域に生き、人として暮らすための権利の保障を要求するところにある。
 まさに生活の中に民主主義を獲得することが問われているのである。絶望的な未来以外の何ものも持たない静岡空港の廃絶と各地の運動の前進に向けて、なおいっそう共同の輪を広げ、あくまでも闘い抜くことをここに宣言する。
                                              2006年11月25日
                                              第6回反空港全国集会参加者一同